著者近影

Profile

浦賀和宏(うらがかずひろ)

1998年『記憶の果て』で第五回メフィスト賞を受賞してデビュー。
趣味は映画鑑賞。坂本龍一が好き。
日本推理作家協会会員。

代表作と、その作品についての思い

『彼女は存在しない』

自作はすべて代表作だと思うけど、売り上げという観点から考えるとやはりこちらを。

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浦賀和宏の本棚

小林よしのりの代表作は『戦争論』だけど、個人的にはこちら。
リアルタイムでこの作品を読んだ時の衝撃は、今の人には伝わらないかもしれない。
どこまで客観的な内容なのかは分からないが、国家権力と戦うために自らも権力者になってしまった一人の男の物語と考えると切ない。

新ゴーマニズム宣言スペシャル脱正義論
小林よしのり

子供の頃、父親と『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』を観に行った際、併映されていた映画の原作。
もう一度観てみたくてネットで捜したが、DVD化されておらず断念。代わりに原作を読んだ。
夢見通りという商店街を舞台にした連作短編集。
登場人物たちが各短編を軽やかに行き交っている。

夢見通りの人々
宮本輝

天才が登場する作品は沢山あるけど、その才能を何に使うのかで物語の面白さは決まると思う。
この作品はエリートの天才と成り上がりの天才が、お互いを蹴落とすために才能を使うという、ある意味究極の話。
人生で数回しか会っていないのに生涯憎しみ合うのがいい。ラストも皮肉。

ケインとアベル
ジェフリー・アーチャー

クイーンは国名シリーズより後期の作品群が好きだけど、その中でもあえてこれを。
今となってはありきたりのネタと批判されがちだけど、この作品の凄さはそのトリックによって描き出されるテーマであって、決してトリックそのものではない。

盤面の敵
エラリイ・クイーン

映画を先に観てから原作を読んだ。
映画は犯人側の過去を情緒的に描いているが、原作は刑事の捜査を丹念に描いている。
一歩進んで停滞or後退の繰り返しで飽きることがない。
特に被害者が二日連続で通った映画館のくだりは、話の筋を知っているだけあって、ここまで焦らすのか! と驚いた。

砂の器
松本清張

ネット通販では、いわゆる「ジャケ買い」ができないと言われているけど、この作品は完全に表紙とタイトルのインパクトで電子書籍で衝動買い。
世界観、特異な設定、衝撃のラストにいたるまでとにかく面白い。

天界の狂戦士
川又千秋

起こった事象をどの順番で読者に提示すれば一番効果的なのかを学ぶ教科書として、今でも良く読み返す作品。
本格ミステリは機能美の小説だと思うけど、機能美を極限まで追求しながら、けれん味の楽しさも忘れていない希有な作品。

魍魎の匣
京極夏彦

純文学だけど、致死率ほぼ百パーセントのヒュウガ・ウィルスに感染したのに何故生き残れたのか? という謎と解答の話にもなっていて、これはミステリ的だなあと。

ヒュウガ・ウイルス―五分後の世界 2
村上龍

村上龍と坂本龍一の往復書簡。
村上龍が坂本龍一のアルバム『ビューティ』を聴いた感想や、次のアルバム『ハートビート』のレコーディング風景が描写されていて、ヴァージン・レコード時代の坂本龍一を知る上で貴重な資料。

友よ、また逢おう
村上龍・坂本龍一