著者近影

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Profile

須賀しのぶ(すがしのぶ)

1994年上期コバルト読者大賞受賞。
同レーベルにて『キル・ゾーン』シリーズ、『流血女神伝』シリーズなどを執筆。

近年は一般書籍に移り、近現代を舞台にした小説を中心に発表。
2012年、『芙蓉千里』シリーズ(角川書店)にて、第12回センス・オブ・ジェンダー大賞受賞。

他、『神の棘』(早川書房)、『ゲームセットにはまだ早い』(幻冬舎)、『紺碧の果てを見よ』(新潮社)など。最新刊は、『革命前夜』(文藝春秋刊)。

代表作と、その作品についての思い

『革命前夜』

神の棘』と悩みましたが、最新作のこちらで。

作品の舞台はベルリンの壁崩壊直前の東ドイツでして、まず自分にとって近現代ドイツというのが主要なテーマのひとつであるということ。
また、それまで書いてきた作品の舞台とは違い、リアルタイムで知っている時代・事件であるということで、なみなみならぬ思い入れがありました。

さらに、この作品を書きだしたころは、この仕事を始めて以来の長く深刻なスランプ期の最中で、自分の音を見失って悩む主人公と自分がシンクロしてしまい、非常に身近に感じられました。

主人公という存在は、言葉は悪いですが今までは狂言回しのような側面が強かったので、こういう感覚は初めてで新鮮でした。

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須賀しのぶの本棚

永遠の青春(中二)小説。中二って普遍のものなんだな、中二パワーって最大の創造の源だよな、と実感します。

中二病初期に出会い、そこからマンにドはまりました。
あと一、二年、出会いがずれていたら、あそこまで衝撃を受けることもなく、ここまで人生変わらなかったかもしれない。
時期もあわせて、本との出会いって本当に縁ですよね。そして人生まで変えてしまう。すごいなぁと思います。

マンは長編ももちろんすばらしいですが、個人的には短編や中編が好きです。でも萌えるのは長編のほうかもしれない。

トニオ・クレーゲル
トーマス・マン

氷室先生のご著書は全て全力でおすすめなのですが、少女小説との出会いがこの本だったので。
今も一番好きです。年に二回は必ず読み返します。

少女たちの、はたから見れば笑えるけど本人たちにとっては深刻な悩み。誰にでも経験があるものだと思います。

女子校と寄宿舎という期間限定の箱庭の中での日々が、コメディタッチに、しかし非常に繊細に美しく綴られています。
主人公に近い年齢の時は憧れと共感をもって夢中になって読み、ある程度の年齢になってはニヤニヤしながら読み、今は帰り来ぬ美しい日々に涙しながら読んでいます(笑)

どんな年代でも楽しめる、少女小説・青春小説の傑作です。

クララ白書
氷室冴子

わりとくどめの描写が多い海外作品を多く読んでいたこともあって、ただひたすら行動のみを綴っていくこの描き方は衝撃でした。

なのに鮮明に浮かび上がる彼等の心理。
鮮やかで残酷な世界。

描写力のすさまじさに感動し、いつかこんなふうに書きたいと願い続けております。

悪童日記
アゴタ・クリストフ

高校野球漫画に初めて理論を取り入れた方ではないでしょうか。
同時に漫画でしかありえないケレン味もたっぷりで、そのバランスが奇跡的で素晴らしいのです。

三田先生の野球漫画はどれも超絶面白いですが、一番手に入りやすいこちらで。
今連載中の『砂の栄冠』も面白くて、さらに我が故郷・埼玉が舞台で毎回もんどりうっています

クロカン
三田紀房