著者近影

Profile

小林深亜/小林ミア(こばやしみあ)

宮城県生まれ。
宝島社主催の第8回「日本ラブストーリー大賞*」・隠し玉として、『キャバジョ!』にて2013年デビュー。
他の著書に、『【潜入】医師狩りの村』(以上、宝島社)がある。

*「日本ラブストーリー大賞」は、現在は「日本ラブストーリー&エンターテインメント大賞」と 名称を変更

代表作と、その作品についての思い

『【潜入】医師狩りの村』

自身の長編としては二作目でした。

“軽い読み口の割になんとなく薄気味悪い”という、じんわりミステリーが書けたのではないかと思います。
サウンドノベルゲームのように結末が幾つもあるイメージで読んで頂ければ幸いです。

誰の証言を信じるかは貴方次第!

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小林深亜の本棚

母・葉子と娘・草子の一人称が交互に語る、二人と“あの人”の物語。
美しくて静かで優しくて残酷な物語です。
人生は旅で、いつの間にか乗り込んでいたボートは誰かとの出会いによって思いもよらない方向へ漕ぎ出してしまうもんですね。

初めて読んだときは娘の草子に感情移入しましたが、去年読み返したら葉子にも感情移入できるようになっていて、自分自身の旅も続いているんだなぁと実感しました。

神様のボート
江國香織

私の原点であり、思想であり、人生のテーマ(かもしれない)です。
今更語る必要もない不朽の名作。

“さあ、切符をしっかり持っておいで。お前はもう夢の鉄道の中でなしに 本当の世界の火やはげしい波の中を 大股にまっすぐあるいて行かなければいけない。
天の川のなかでたった一つの ほんとうのその切符を 決しておまえはなくしてはいけない”
この一節にはいつも胸が熱くなります。

銀河鉄道の夜
宮沢賢治

トパーズ』と迷いましたがこちらで。
狂気的で繊細な主人公・萌子がとにかくいいです。「なんだこの女、頭おかしいな」と思っているうちにうっかり惚れてしまいます。
そのくらいリアルに、暴力的なほど赤裸々に“やばい女”が描かれています。

読後感はほんのり切なくて、「あ、シンガポール行こう」と思うはずです。

ラッフルズホテル
村上龍

1988年の作品とは思えない内容。
子供の頃に性犯罪の被害に遭ったせいで大人になっても男性を愛する“心”と“身体”に折り合いがつかない主人公と、心優しき女装青年、そしてタイトルの“植物性恋愛”という、いわば“草食系”の先駆けのような言葉にしても、とにかく今の時代にぴったりハマる感じがします。
文庫本のカバーイラストもインパクト大、です。

植物性恋愛
松本侑子

ミステリーを一冊入れたくて色々迷った結果、不思議な短編集のこちらを。

角川ホラー文庫から刊行されていますがホラーではなく、ミステリーと書きましたが果たして――?
哲学や量子力学を盛り込んだ幻想文学といった方がしっくり来るかもしれません。

美しい文章、卓越したタイトルセンス、魅惑的な登場人物。
何度も読み返したくなる中毒性の高い一冊です。

個人的には『けむりは血の色』『夜は訪れぬうちに闇』『仮面たち、踊れ』がお気に入りです。

閉じ箱
竹本健治

ご存知、トンデモ精神科医伊良部先生シリーズです。

文句なしに大好きです。笑えてちょっとだけホロリとして大いに納得させられる。
伊良部先生もマユミちゃんも患者もみんなチャーミングで愛おしい。
読み終えたときには間違いなく口角が上がっていると思います。

個人的にはやはり『女流作家』、グッと来ました。

空中ブランコ
奥田英朗